日本の囲碁のルールでは互先の場合、先番の黒が有利なので後手の白に6目半のコミが与えられます。6目半もハンデがあっても黒を持ちたい人が多く、更にコミ7目半でも黒を持ちたい人がいるというのはなぜでしょうか?

コミ7目半でも黒は有利か?

コミ画像

先手の黒のほうが、戦いを仕掛けやすく主導権を握りやすく有利と言われています。なのでコミがあっても黒を持ちたい人が多いのだと思います。また、終盤に自信がある人は白を持ちたい人が多いと思います。

私の予想ですが、プロは6目半だと7~8割くらいの棋士が黒を持ちたいのではないでしょうか。7目半となると半々くらいでしょうか。アマチュアの方だと半目勝負になることはあまりないので、コミ7目半でもほとんどの方が黒を持ちたがるでしょう。

ちなみに私は、どちらかというと白盤も好きな棋風なのでもしコミが7目半だったら白を持ちたいです。6目半だと、昔は白を持っても良かったのですが今はどちらでもいいです。

コミがなかった時代

囲碁が大きく発展したと言われる江戸時代ですが、その頃は基本的にコミはありませんでした。先番の有利さは認められていましたが、コミのない時代は白と黒を入れ替え複数回対戦するのが一般的だったようです。持ち時間もない時代だったので勝負がつくのに長い時間がかかったと言われています。

昔はコミがなかったので、番はいかに分かり易く勝つか、白盤ではいかに工夫するかが勝負でした。

その後、コミの必要性が議論され4目半⇒5目半⇒現在の6目半へと変化してきました。コミが採用された後も大手合というプロ棋士の昇段を決める手合いはずっとコミなしで行われていました。(2003年より廃止されました)時代の流れによって、コミなし碁は打つ必要性はなくなってきたと思われます。

中国や韓国のコミは?

中国ルールは日本ルールと最後の計算の仕方が少し違うので、コミは7目半です。日本と同じルールの韓国ですが、日本がするより先に6目半にしています。ちなみに国際棋戦の場合ですが、棋戦主催者の国のルールで行われています。

現在のところ、日本ではコミを7目半にする話は出てきていないようですが、私の予想では10年20年後には7目半になっている可能性もあるかもしれませんね。

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